去る2月1日、Sport For Smile プラネットリーグ(SFSPL)3周年記念ウェビナーを実施いたしました。SFSPLは、日本スポーツ界の気候変動対応を推進するプロジェクトで、2011年1月28日に、日本を代表する気候変動科学者、江守正多氏の基調講演とともに、国連とIOCが連携実施する世界サミット Sport Posistive Summit CEOやNYヤンキース、また日本の全プロリーグからご登壇頂き最初のフォーラムを実施しました。

それ以来、国連「スポーツ気候行動枠組み」(※1)署名に向けての実務研修や年次オンラインフォーラムの他、Sport Positive Summit での登壇や日本のプロスポーツクラブ登壇支援、またアジアを代表しての BBC Green Sport Awards 審査員を務めるなど、世界トップレベルのサステナビリティコミュニティとともに、活動を推進してまいりました。

今回の3周年記念ウェビナーは、これまでの活動にご支援ご協力を頂いた皆さまへの感謝の気持ちとともに、3部構成でお届けいたしました。

【第1部】Sport Positive Summit 振り返り

第1部では、これまでほぼ全てのSFSPLイベントにご挨拶登壇頂いているSport Positive Summit (SPS)CEOのクレア・ポール氏に、今回はパネル登壇頂き、これまでのSPS4年間を振り返りながら、日本への応援メッセージもいただきました。

また、SPS始動時から2年連続で参加された鹿島アントラーズの横田直道さんにもご登壇頂き、当時読売ジャイアンツ在籍時にどのような課題感をもって参加されたのか、また参加して学んだことなどについて、お話頂きました。

日本のプロスポーツの現場にとって、大変有意義なセッションとなりました。

【第2部】「エリートプログラム」パートナーセッション

第2部では、SFSPL「エリートプログラム」パートナー企業様にオールスターでご登壇頂き、それぞれのご支援内容や、ご支援頂くことになったきっかけ、また「スポーツの力」の可能性について、お話いただきました。

SFSPL「エリートプログラム」は、”スポーツの力で気候変動対応を加速する”ことを目指すイニシアティブで、プロスポーツ1部クラブの”サステナビリティ・トップランナー集団”を形成し、少数精鋭に集中的支援を提供することで、日本トップレベルのサステナビリティ活動を一刻も早く体現することを目指すプログラムです。

”気候変動を社会の可能性に変える”を理念とするゼロボード社からは、「ストラテジック・パートナー」として、プログラム参画全クラブにCO2排出量計測サービスを1年間無償提供頂きます。「ひとりの百歩ではなく百人の一歩が必要な時代」において、スポーツの力の本質についてご理解頂いている企業様にご支援頂けますことは、大変有意義で、ありがたく存じます。

また、プログラムの「メディア・パートナー」、”社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン” IDEAS FOR GOOD では、#SPORTFORGOOD シリーズ記事を展開、国内外の先進事例をご紹介頂きます。欧米にも拠点を擁するハーチ社との連携は、最小限のCO2排出量での取材を可能にし、大変有意義です。

さらに、”気候変動で傷つく人をひとりでも減らす”ことを目指す Gaia Vision 社には、東大で開発された日本唯一の洪水予測システムを活用したアドボカシー協力を頂く予定です。同社が導き出す具体的リスク数値は、気候変動問題への自分ごと化を可能にするもので、行動喚起に重要な役割を果たして頂くものです。

 

 

スポーツ界のリソースだけでは迅速で十分な行動が難しい状況にある今、気候変動対応に本質的なアプローチで貢献する各社様にご支援頂けますこと、改めまして感謝申し上げます。これからイニシアティブ推進に向けて、ご支援ご協力宜しくお願い申し上げます。

【第3部】Global Speaker Series 第2弾:ウィンブルドンの本気度を知る

第3部では、昨年3月にIOCサステナビリティ・マネージャーにご登壇頂いた Global Speaker Series 第2弾として、ウィンブルドンのサステナビリティ・マネージャー、ハッティ・パーク氏にご登壇頂き、ウィンブルドンのサステナビリティの先進事例についてご紹介頂きました。

ウィンブルドンのサステナビリティ活動についての事例紹介は日本初となりますが、全貌から詳細までご紹介頂き、大変勉強になりました。また事例だけではなく、サステナビリティ推進において大切なマインドについても強調してご説明頂き、「スポーツの力」を活用した啓発活動に取り組み、スポーツの社会的責任を果たすことの重要性について、お伝え頂いたことは大変有意義でした。

本セッションについては、後日IDEASFORGOODの #SPORTFORGOOD シリーズ記事にて追加取材内容とともに、まとめて頂く予定です。

各セッションのキーメッセージについては、弊団体Xアカウントにて発信しておりますので、是非ご確認ください。

※1:国連「スポーツ気候行動枠組み」について

2018年12月にCOP24で始動した、UNFCCCとIOCを中心に世界スポーツ界が一丸となって気候変動問題に対し行動を起こすための枠組み。2021年のCOP26までにParis 2024 組織委員会、FIFA(世界サッカー連盟)やFIBA(世界バスケットボール連盟)等の世界スポーツ連盟やNBAゴールデンステート・ウォリアーズやMLBニューヨーク・ ヤンキース、英プレミアリーグのアーセナル等の世界トップのプロクラブ等、280以上のスポーツ団体が署名。COP26 で発表された2つの新基準(2030年にCO2排出量50% 削減、2040年正味排出量ゼロ)には、日本からBリーグ1部所属の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、アルバルク東京、群馬クレインサンダーズが署名。

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